突然ですが、花粉症のみなさんご無事ですか。もー私は全然ダメです。
ツイッタランドではおしゃれさん達が「春!薄着で楽しくお出かけしよう!」なんて楽しげなツイートをしているのに、私は箱ティッシュとお友達。
大好きなお酒も飲まず、食事は質素な和食にして、在宅フリーランスなのをいいことにほぼ引きこもりです。
おかげさまで、例年よりも多いと言われている花粉量でもいつもより症状はマシだけど、私の春はこれでえーのんか!?となってます。同士のみなさん、ごきげんよう。
で、突然話変わるけど今日のテーマは「春の肌荒れ」についてです。
お品書きはこちらでございます。
じっくり読むもよし、最後のまとめまで飛ぶもよし。
親戚の家に来た時みたいなリラックス感で、どうぞ気楽に読んでってください。
3月は肌荒れが最も多い時期
3月って肌荒れを訴える人がほんっとーに増えるんです!
私が美容部員として店頭に立っていた頃もそう。
◆今までなんともなかったのに急に肌が荒れた
◆急に赤いポツポツが出てきた
◆いつも使っているスキンケアが急に合わなくなった
どなたも徐々に悪化したというよりは、急な悪化を感じ取っている方が多いようでした。
そして特に多いのが
◆赤み
◆かゆみ
◆ヒリつき
◆皮むけ
◆化粧水がしみる
などの敏感肌症状。私のことだ…って人、いませんか?
どうしてこんなことが起こるかというと、大きく3つあります。
角層水分量が一年で最も少なくなる
これ、2月説もあるけど私は3月だと習いました。
とりあえず今回は3月説で行かせて。(多分、会社によって収集してるデータが違うせい)
で、2月-3月は乾燥した外気などの影響を受けて、肌内部の水分量がガクッと減ります。そうすると、お肌の細胞達が本来の大きさまで育たなくなってしまい、バリア機能が低下。
普段はなんてことないちょっとした刺激から肌を守ることができず、肌内部に炎症が発生。さらに水分量が減少し、バリア機能も低下していく…と肌荒れスパイラルに陥ってしまいます。
ちょっとした刺激というのは、物理的にこするとか、あっついお湯で顔を洗うとか、紫外線とか、スキンケアに含まれてる何らかの成分とか。
いつもなら何てことなくても、弱った肌には受け止めきれない。
この水分量の低下が春の肌荒れの開始地点といっても過言ではありません。
ちなみに「乾燥はすべての肌荒れの原因」と言われることもあるぐらい、肌に大きな影響を与えます。とても大事なことなので覚えておいてくださいね。
ニキビが気になると感じている人が一年で最も多くなる
日本全国の膨大な肌データを収集しているPOLAによると
ニキビ悩みが最も多いのは3月なのだそう。
ニキビってなんとなく、皮脂が原因のような気がするじゃないですか。
もちろんそれもあるんですが、最近では水分のアンバランスこそが原因だとする研究報告があったり、皮膚科の先生も「ニキビ患者は水分量が少ない」と話す方もいらっしゃるぐらい。ニキビレス肌を目指す上で、水分量も実はかなり大事なのですよね。
あとは年度末の繁忙期や、異動、入学卒業といった環境、外気温の変化にストレスを感じてしまっているケース。
ストレスは、皮脂分泌の増加が起こるとされており、大人ニキビの主な原因はストレス!と断言する先生もいます。
花粉・黄砂・PM2.5などの浮遊物質による肌荒れ
そんでもって、一番やっかいなのがこれですよ…
花粉症じゃないから関係ないもーん♪なんて余裕ぶっこいてるそこのアナタ。
呪うわよ!(箱ティッシュを小脇に抱えながら)
なんて細木数子が言ったかどうかはわかりませんが、資生堂さんによると花粉による肌荒れに花粉アレルギーのあるなしは関係ないということがわかっています。
花粉が肌に付着することで細胞が興奮状態になり、水分量の減少、バリア機能の低下、炎症の発生がみられたとのこと。
ただでさえ弱っている肌に花粉。相当なダメージです。
ちなみに、花粉皮膚炎なんて名前までちゃんとありまして、症状としては痒みや赤いポツポツができるのだとか。
更に花粉と少し時期をずらして飛来するのが黄砂。
黄砂はフリーラジカル(活性酸素)を発生させ、ニキビの悪化・シミの増加・しわたるみなど老化症状を促進させると言われています。
西日本を中心に飛来するので、あまり馴染みがない方もいるかもしれませんが、風や浮遊量によっては関東~東北にも飛来します。油断大敵。
というわけで、
3月は
◆冬の過酷な環境により水分量が低下
◆ストレスなどが多く肌がゆらぎやすい時期
◆浮遊物質による肌への悪影響
と、肌にとっては非常に辛い環境であるというのがわかってもらえたかなと思います。
3月を乗り切るスキンケア【“攻め”よりも“守り”のケア】
さてここからは「ほなどういうスキンケアがええんよ」という話に入りましょう。
もう見出しに結論書いちゃってますけど、“攻め”よりも“守り”のケアが大事。
なにが“攻め”でなにが“守り”なのか、解説していきますね。
保湿重視の低刺激アイテムを使用する
水分量が減少し、バリア機能が低下した肌はとにかく保湿して回復を促すこと。
肌の調子が悪いと、レチノールや高濃度ビタミンCでテコいれしたくなるけど、ぐっと堪えて。弱っている肌は受け止めきれないと話しましたが、思いがけずよろしくない反応がでる可能性があります。
ほら、風邪ひいて39度の熱を出している人に「免疫力弱ってんちゃうか!?焼肉食べて精つけた方がええで!」って牛角連れていきます?行きませんよね。病み上がり抜けて元気になったら行きますよね。
風邪ひいても焼肉食べれるでって人は話ややこしくなるんで、今はお口ミッフィーちゃんでよろしくお願いします。
で、何が言いたいかって肌も一緒なんです。弱ってる時ほど肌を労わるような、おかゆ的ポジションのアイテムを使用するようにして、できれば自分に合うコスメブランドを見つけておくといいです。
敏感肌向けアイテムが充実しているブランドといえば…
◆イハダ
◆ノブ
◆dプログラム
◆キュレル
◆カルテHD
◆ミノン
◆アルージェ
◆ラロッシュポゼ
◆エトヴォス など。
どれもドラッグストアなどでミニセットが売られているので、試しやすいのが魅力的です。
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このほかにも、外装に
◆アレルギーテスト済み
◆スティンギングテスト済み
◆パッチテスト済み
などと書かれたものも、比較的使いやすいアイテム。
全ての方に皮ふ刺激がないと保証するものではありませんが、ゆらぎやすい方はこの標記がある商品の中から選ぶとお気に入りに出会える確立が上がることでしょう。
ちなみに、ニキビができやすい方は
◆ノンコメドジェニックテスト済み
と書かれているものもおすすめ。
こちらも絶対にニキビができなくなるというわけではありませんが、メイクによるニキビの悪化を防ぐための手段として皮膚科医学会が使用を推奨しています。
角層を物理的に剥がすケアは控える
ゴマージュ・スクラブ・塗って剥がすタイプのパックなど、物理的に角層をクリアにするものは控えておきましょう。バリア機能が低下した肌には大ダメージです。一番おすすめしません。
これは風邪をひいている人に「乾布摩擦したら免疫力上がるらしいで!」と薄着にさせて寒空の下で乾布摩擦するようなものです。
風邪ひいても乾布摩擦できるでって人はちょっと話ややこしくなるんで黙っといてくださいね。
サリチル酸やグリコール酸といった角層柔軟成分に関しては濃度によります。
アクセーヌ商品にも敏感肌は角質が厚くなったことによるゴワつきがみられるということで微量含まれています。
毎日使えるような濃度のようなものならまだいいのですが、使用方法や使用頻度が厳格に定められているようなピーリング美容液などは、バリア機能が低下した肌には使い時ではありません。
ゴマージュもピーリング美容液も、お肌がいつもの健やかさを取り戻してからにしましょう。
そこから使用するのでも全然遅くないですからね。
肌に優しい洗顔方法をマスターする
洗顔はスキンケアの基本ですが、やり方を間違えると肌荒れの原因になります。
私の経験上、どんなスキンケアを使っても肌荒れするという方は、洗顔方法に問題があるケースがかなり多いです。
特に多い原因はこの3つ。
◆お湯の温度が高すぎる(42-43度でうるおい流出)
◆入浴後、すぐに保湿していない
◆顔をこすりすぎ
スキンケア教室を実施している野村皮膚科医院の須藤先生・野村先生によると、ほとんどの参加者が強くこすりすぎていて、やさしい力で肌に触れることができていた参加者は33%しかいなかったそう。
さらに私の実感だと、強くこすり過ぎている人のほとんどが無自覚だったりします。
他人と一緒にスキンケアすることなんてまずないので、自分の力加減が正しいかどうかわからなくて当然と言えば当然なんですけどね。
美容感度の高い人ですら、表情が変わるほどの力でこすってしまっていることもあります。皆さんも今一度振り返ってみてください。自分の肌は国宝級の着物だと思って優しく触れるようにしましょう。
おすすめのスキンケア成分【セラミド・ワセリン・トラネキサム酸】
敏感肌状態の時はワセリンで保護
かゆいわしみるわで何も塗れない時に頼りになるのがワセリン。
ワセリンは肌表面に油のシールドを張ることで、バリア機能が弱った肌を保護する働きがあります。敏感肌症状で皮膚科にかかったらワセリンを処方されたという方も多いかも知れませんね。
私も花粉のせいで肌がかゆくて仕方ない時はIHADAのバームのみを使用するようにしています。小鼻とかね、切れるんですよ。鼻のかみすぎで。そうなったらもうIHADAしか使えません。遠くの親戚より近くのワセリン。
そんな頼もしいワセリンですが、たっぷり塗るとメイク崩れがひどくなったり、皮脂分泌量の多い方にはこってりしすぎて使いにくいなど、使用シーンと肌質を選ぶ傾向があります。
◆メイク前は塗る量を少なくする
◆乾燥する部位だけに塗布する
といった工夫が必要になることも。
※医師から処方された方は、担当医とご相談くださいね。
ワセリンを塗るほどじゃないかなーという方におすすめなのがこちら↓
バリア機能が低下した肌をセラミドがサポート
皮膚科医から「保湿力ナンバーワン」と評されることもあるセラミド。
花粉や乾燥でバリア機能が低下した肌を優しくサポートしてくれる成分です。
というかもうね、肌が揺らぎやすい人はセラミド入りコスメを手持ちの定番化してもいいんじゃないかと私は思ってます。それぐらい推したい。
セラミド入りコスメは乾燥肌さん向けから脂性肌さん向けまで幅広く商品展開があるので、自分の肌にあったアイテムを選べるのも大きなポイント。
ワセリンは油膜を張る分、どうしても乾燥肌さん向けが多くなってしまうのですよね。
アミノ酸は肌のうるおいの元になる成分で、個人的に好きな保湿成分No.1だったりします。SNSではセラミドばっかりバズるけど、アミノ酸はいいぞ。糖類と組合わせるともっちり感が増して更にいいぞ。
保湿と一口に言っても「塗れば塗るほどよい」「保湿力が高ければ高いほどよい」というわけではありません。
何を塗るか、どれぐらい塗るかは人それぞれ異なります。
いろいろなアイテムを試したり、プロに相談するなどしてみてくださいね。
トラネキサム酸で炎症を防ぐ
意外と知られていないのでこの機会にぜひ覚えて帰ってほしいんですが、お肌は常に炎症と隣り合わせです。
肌の炎症って聞くと真っ赤で痛くて…ってイメージしませんか?
だけど実際は目に見えない微弱な炎症も起きていて、例えばニキビだと白ニキビの段階から既に炎症は始まっています。
私たちが炎症起きてるなーと気付くときには、既に炎症が進んでいる状態。
なので日頃から抗炎症成分を取り入れて予防に徹する必要があります。
そんな時に頼りになるのがトラネキサム酸。資生堂の研究により花粉による炎症に効果的であったことが確認されています。
さらにファンケルからは、トラネキサム酸と抗炎症成分を連用したところ赤ニキビが減ったとする報告も。
敏感肌向け・ニキビ肌向け商品には抗炎症成分が配合されていることが多いので、皆さんもきっと知らぬうちに使っているはず。かなり身近な有効成分です。
肌が揺らいでるかもと思ったら、早めに取り入れるのをおすすめします。
日常生活で気をつけること
ここまでは肌の外からのアプローチについて触れてきましたが、ここからはそれ以外のお手入れにも目を向けていきましょう!
スキンケアは“塗る”だけじゃないのよ!という項目です。
すっぴんでの外出は避ける
花粉や黄砂の付着を避けるために、ベースメイクは必ず施してください。
大正製薬のコラムによると日焼け止めでも良いとのことでしたので、近くのコンビニにいくだけなのにメイクめんどくさい…って人は日焼け止めだけでも塗っておきましょう。
この時、肌がペタペタしていると花粉が付着しやすくなるので、パウダーなどで抑えてサラッサラにしておくのがおすすめです。
帰宅後はすぐに入浴(時間がなければ洗顔だけでもOK)
花粉や黄砂が肌に付着しないよう気を付けても、ゼロにすることはできません。そして問題なのは、肌に付着した物質を長時間放置すること。
肌の汚れを長時間放置するのは何のメリットもありません。使い道もありません。えんぴつの削りカス以上に使い道がないです。
帰宅後はできる限りすぐに洗顔、できれば入浴まで済ませられるとベストです!
そうすることで、髪や衣服に付着した花粉などを家の中に持ち込ませないことにも繋がって一石二鳥。更に、夜時間が長く感じられて一石三鳥。
時間管理が上手い友人にコツを聞いたら「お風呂に入る時間を早くすること」と言われたので仕事から帰ったらすぐお風呂に入るようにしたら、不思議なことに夜時間がものすごく長く感じて気持ち的に余裕が生まれることに気付いた。お風呂に入るのが寝る直前になっている人は一度やってみる価値あるよ。
— モヨ姐|スキンケアカウンセラー (@Moyo_sec) 2023年3月1日
ちなみに花粉や黄砂だけでなく、汗と混ざったメイク汚れや皮脂なども長らく放置すると肌荒れの原因になります。
帰宅後即洗顔は季節や肌質問わず、全ての方に習慣化してほしいメソッドです。
暴飲暴食はNG
春ってさ、送別会や歓迎会も多いし、花見もしたいし、花見に行ったら屋台であれこれ食べたくなりません?
私なんかは春限定のビールと屋台のフランクフルト好きで好きで仕方ないんですが、結論から言うと暴飲暴食は肌荒れまっしぐらです…
アルコールや脂質の分解でビタミンBなどが消費されるだけでなく、漢方的には余分な熱と水がダブついて肌荒れの原因になると考えられているため。
毎日節制しろとはいいません。(私も無理)
だけど、今だけでもいいので外食の頻度をできる限り減らして、お菓子も減らして、和食中心の生活を意識してみてください。
てりたまとかさ、大好きなんですよ私も。食べたよ。発売直後に食べたけど、連日食べる勇気はないです。一度肌荒れすると立て直すの大変だって身をもって経験してるので…
なのになのに、巨大ペヤング貰っちゃっていつ食べようかとソワソワしている私
ちなみに漢方の先生には「これ食べて肌荒れしなかったらすごい」と言われたことを申し添えておきます。
まとめ
◆三月は肌荒れの季節
⇒水分量の低下・浮遊している物質により敏感肌状態に
◆守りのケアで対策
⇒ワセリン・セラミド・トラネキサム酸がおすすめ
⇒高濃度スキンケアやピーリングなどはお休み
⇒負担のない洗顔方法で肌を労わる
◆中からのケアも重要
⇒花粉の時期だけでも節制を
全部できなくても大丈夫!ひとつひとつできる範囲で構いません。
焦らず急がずじっくりと肌に向き合っていきましょうね。
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出典:
美容皮膚医学Beauty Vol.35 ニキビ治療における患者指導のポイント
池田書店 久光一誠著 効果的な「組み合わせ」がわかる化粧品成分辞典
大正製薬 ALLER-LAB 春の風が運ぶ花粉、黄砂、PM2.5による肌荒れにご注意!
tenki.jp 春の風が運ぶ花粉、黄砂、PM2.5による肌荒れにご注意!